- ITIL V3とITIL 4のそれぞれの特徴と考え方

この記事はこんな人におすすめ!
- ITILファンデーション試験の受験を検討している方
- すでにV3を学んでいて、V4との違いを整理したい方
- ITサービスマネジメントの基礎を学び直したいエンジニアやIT担当者
はじめに
ITサービスマネジメント(ITSM)の国際的なフレームワークとして広く利用されているのが、ITIL(Information Technology Infrastructure Library)です。
その基礎を体系的に学び、理解度を証明するための資格試験がITILファンデーションになります。
ITILは、時代の変化やITの進化にあわせて定期的に改訂されてきました。
なかでも、2007年に登場したITIL V3と、2019年に発表されたITIL 4は、大きな違いがあるため理解しておくことが重要です。
この記事では、ITIL V3とITIL 4のそれぞれの特徴を整理し、両者の違いをわかりやすく解説していきます。
ITIL V3とは?
ITIL V3は、2007年に発表されたフレームワークで、長らく「ITサービス管理の教科書」として使われてきました。
その大きな特徴は、ライフサイクルモデルを中心に構成されていることです。

ライフサイクルモデルとは、「サービスが生まれてから廃止されるまでの流れ」を段階ごとに整理した考え方のこと。
V3では、ITサービスのライフサイクルを5つの段階に分け、それぞれの段階でサービスを管理します。
- サービス戦略:どんなサービスを提供するか方針を決める
- サービス設計:サービスの仕組みを設計する
- サービス移行:新しいサービスを導入する準備をする
- サービス運用:日常的にサービスを提供・管理する
- 継続的改善:サービスを評価し、より良くしていく
このように、V3は「サービスをライフサイクルとして管理する」ことに重きを置いており、安定したITサービス提供を実現するための基盤を提供していました。
ITIL 4とは?
ITIL 4は、2019年に発表された最新のフレームワークです。
クラウドサービスの普及やアジャイル開発・DevOpsの台頭といった、現代のIT環境に合わせて大幅に進化しました。
その中心となるのが、サービスバリューシステム(SVS)という考え方です。

SVSとは「組織がITサービスを通じて、顧客やビジネスに価値を生み出すための仕組み全体」を指します。
つまり、ITIL 4では「サービスを効率よく管理する」だけでなく、顧客と組織が一緒に価値をつくり出す(価値共創)ことに重点が置かれています。
さらに、以下の特徴も備えています。
- 7つの指導原則(Guiding Principles):変化が激しい状況でも役立つ、普遍的な意思決定のガイドライン
- 34のプラクティス(Practices):従来のプロセスを発展させ、柔軟に活用できる実践的な仕組み
- アジャイルやDevOpsとの親和性:スピードや柔軟性を重視する最新の開発・運用方法と統合可能
このように、ITIL 4は「安定性を重視したV3」から「変化への対応力を備えたV4」へ進化したと言えます。
ITIL 4ファンデーションの勉強方法や過去問題の取得方法は下記の記事を参考にしてみてください。
ITIL V3とITIL 4の違いを比較表で整理
ここまでITIL V3とITIL 4の特徴を個別に見てきました。
最後に、両者の違いを表でまとめます。視覚的に整理することで、それぞれの特徴や現在の立ち位置がより分かりやすくなるはずです。
| 項目 | ITIL V3 | ITIL 4 |
| 公開年 | 2007年 | 2019年 |
| 中心となる考え方 | サービスライフサイクルモデル | サービスバリューシステム(SVS) |
| 主な構成要素 | 5つのライフサイクル | 7つの指導原則、34のプラクティス、ガバナンス、継続的改善 |
| 重視すること | 安定したサービス提供、標準化 | 変化への柔軟な対応、価値共創 |
| 時代背景 | オンプレミス環境中心(安定性・標準化重視) | クラウド、アジャイル、DevOpsの普及(スピードと柔軟性重視) |
| 試験の現状 | ファンデーション試験はすでに終了 | 現行の標準試験として実施中 |
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